横浜市電保存館に行きました
まだまだコロナの終息が見えず、さらには各地で豪雨災害も発生してしまいましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
個人的にはまだしばらく在宅勤務がメインとなりそうです。しかし家にずっといても気が塞いでしまいそうなので、近場の散歩は雨の日以外ほぼ欠かさず行っています。そして最近になって行動範囲を広げるべくついに自転車も購入してしまいました。その話はまたおいおい書きたいと思います。
さて、その散歩の一環として、近くにあるにも関わらず、なかなか行く機会のなかった「横浜市電保存館」に行ってみました。
そもそも横浜市電とは?
2020年現在、横浜市が運営する公共交通機関はバスと地下鉄です。最近では地下鉄(ブルーライン)の延伸計画なども話題になっています。
しかし、地下鉄ができる以前は市民の足として路面電車が活躍していました。これが横浜市電(横浜市営電車)です。最盛期には50km以上の路線が市内各地に張り巡らされていたそうです。
その市電の歴史や当時の車両を展示しているのが滝頭(最寄駅は根岸駅)にある市電保存館です。滝頭車庫という市電最大の車庫があった場所で、今は市営バスの滝頭営業所としても活用されています。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の解除後に行ったので、エントランスでは検温が行なわれ、県独自の新型コロナ対策アプリをインストールするか、代表者の連絡先を記入用紙に書くことを求められました。アプリをインストールし、アルコール除菌を行なってから館内に入ります。
横浜市電保存館のおすすめポイント1:
市電の保存車両がいっぱい!
中に入ると早速横浜市電の保存車両がずらっと並んでいます。壮観です。
それぞれの車両の中には入ることも可能で、当時の車内の雰囲気を味わうことができます。吊り広告のエリアにはちょっとしたコラムが掲示してあるので、読むのも楽しいです。当時の駅名標や大時計、トロリーポールなどの展示もこのエリアにあります。
横浜市電保存館のおすすめポイント2:
市電を通して横浜の歴史を学ぶことができる
保存車両たちを一通り眺めるだけでもかなり楽しいのですが、展示エリアはさらに奥まで進んでいったところにあります。これがまたなかなか見ごたえのある展示で、市電ができる遥か昔の江戸時代から展示がスタート。横浜市民なら小学校で必ず(?)教わる吉田新田の話なんかも出てきます。
当初は横浜電気鉄道として発足した横浜市の路面電車ですが、経営が行き詰まってしまったことから横浜市が買収することとなり、1921年に横浜市電が発足。しかしそのすぐ後の1923年には関東大震災、そして戦時中には横浜大空襲で設備や車両に大きな被害を受けた、といった市電の歴史が丁寧に解説されていきます。
戦後復興を遂げた横浜市電は最盛期を迎えます。
しかし、モータリゼーションの波で定時運行が困難になり、また経営状態の悪化もあり、市電は廃止の方向へ向かっていきます。
三ツ沢のあたりを走っていたトロリーバスとともに、1972年に市電は全廃されてしまいました。
我が家の近くも昔は市電が走っていました。もし廃止されずに市電が残っていたらどのような風景だったのだろう、などと想像してしまいます。
その代わりに市営バスの路線拡充が進み、さらに市電廃止と同じ年に市営地下鉄が営業を開始し、今の横浜の交通が形作られていきます。
大まかな流れはこんな感じですが、実際の展示はそれぞれの時代に起きた事件やエピソードなどがかなり詳しく解説されています。
さらに映像資料や鉄道模型の展示も充実しているので、お子さんも楽しめます。家族づれで来館している方も多かったです。
横浜市電保存館のおすすめポイント3:
入館料が安い!
これだけの展示を大人300円、3歳〜中学生は100円で見ることができます。しかも市営バスを使って来館した場合はさらに割り引かれるそうです(大人200円、3歳〜中学生50円)。依鳩は歩いて行ったので割引はありませんでしたが、それでも展示内容を考えれば十分安いと感じました。なんだか回し者みたいですね(笑)。
鉄道好きの方、横浜市民の方は特に楽しめると思います。オススメです。